RACE REPORT

2023年 第2戦 富士スピードウェイ(静岡県)

2023.05.04
ANEST IWATA Racing with Arnageは、5月3日(水)~4日(木)、静岡県富士スピードウェイで開催された2023 SUPER GT第2戦GT300クラスにANEST IWATA Racing RC F GT3で参戦しました。

今回、SUPER GTシリーズの決勝標準距離300kmを1.5倍に延長した走行距離450kmのレースとして開催されました。
これに伴い、レース中のピットストップも2回が義務づけられました。
ANEST IWATA Racingは今シーズン、イゴール・オオムラ・フラガ(24歳)と古谷悠河(22歳)の陣容でGT300クラスを闘いますが、450kmレースではリザーブ選手として3人目の小山美姫(25歳)がチームに加わりました。
小山は、日本の女子選手として初めてFIA基準のフォーミュラカーレースシリーズでシリーズチャンピオンになった実力派です。
悪天候に見舞われたシリーズ開幕戦から一転、富士スピードウェイは汗ばむほどの快晴となりました。
3日水曜日午後に行われた公式予選では、Q1、Q2の2段階でタイムアタックを行い、タイム順に決勝スタートポジションを決めます。チームはQ1セッションを古谷にまかせ、タイムアタックに送り出しました。

古谷はフロントタイヤの暖まりが十分ではないと感じましたが、予選セッションの10分間でタイヤをウォームアップするには限界があります。結局古谷は納得のいく状態にまでタイヤを温められずグリップ不足のままタイムアタックに入り、ラップタイムは1分36秒131でB組9番手に終わりました。
Q2進出の8番手になるには0秒079足りませんでした。
この結果、ANEST IWATA Racing RC F GT3のスタート位置は17番手と決まりました。

決勝レース

4日木曜日も富士スピードウェイは快晴となりました。公式予選でスタート位置が後方となってしまったので、チームは決勝レーススタート後、早めのピットインを行い、集団から離れたポジションでペースアップして順位を上げ、レース後半に2回目のピットストップを行うという作戦を選びました。

スタートを担当したイゴールは、100周が予定されているレースの7周目に早めの1回目ピットインを行い、最小限だけ給油を行うとそのままコースへ戻りました。多くのチームはレース距離を3等分し、30周を過ぎた頃から1回目のピットインを始めましたが、イゴールは走り続け、見かけ上の順位は35周目に6番手まで上がりました。
しかし本来狙っていたペースには乗れず、48周を走って2回目のピットインを行い、ここでイゴールは古谷と交代、給油を行いました。1回目のピットインを早めの7周目に行った結果ガソリンタンクはほぼ空になっており、レースを走りきるためにはそこから満タンにする必要がありました。この給油に時間がかかったこともあり、古谷がコースへ復帰すると順位は20番手にまで下がっていました。
その後古谷は力走を続け、前を走るライバル車が2回目のピット作業をするたびに順位を上げていきました。最終的にはスタート時よりも3ポジション上の14位で91周を走りきりチェッカーフラッグを受けました。

次回シリーズ第3戦は、6月3日(土)~4日(日)、三重県鈴鹿サーキットで開催される予定です。

正式結果

公式予選 クラス17位(出走26台)
Q1: 1分36秒131(古谷悠河:9位/26台)
Q2: 出走せず
決勝 クラス14位(出走26台) 2周おくれ

コメント

Aドライバー: イゴール・オオムラ・フラガ
「開幕戦では悪天候で僕はほとんどまともに走れませんでしたから、今回やっとまともに走れました。でも選択したタイヤが決勝レースのコンディションには合っていなかったようで思ったよりペースが上がらなかったのが悔しいです。でも、きちんと完走してロングランのデータを収集できたので、チームみんなで相談して、次に繋げます」

Bドライバー: 古谷悠河
「予選は、気温が想定よりも下がり過ぎたようでうまくいきませんでした。僕らはロングランのペースを見つけるのに、まだ苦労しています。終盤、前の車を追いかける過程で自分でも少しミスをしたので反省点もありますが、まずはロングランのペースを上げることが課題です。次のレースに向けての宿題としてなんとか解決できるよう頑張ります」

Cドライバー: 小山美姫
「今回、私が乗る機会はありませんでしたが、もし乗れたとしたら嬉しいけれど、その時はチームとしてあまり希望がない時だったはずなので、複雑な気分でした。私はまだレースで乗っていないので話を聞くことしかできませんけれど、乗ることがあればポイント獲得に貢献できるように頑張りたいと思っています」

武田克己総監督
「予選Q2に進出できなかったので、決勝レースはちょっと厳しくなりました。それでも2人のドライバーは100%の力を発揮してくれ、大きなトラブルもなく完走できました。正直なところ、今日のところが今のチームの総合力なのかなと思います。これまでロングランのデータを集める機会があまりなかったので、今回得られたデータには大きな意味があります。これをしっかりと分析して次のレースに繋げていきます」
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